単行本『ユルゲン・クロップ』の書評・感想【情熱家の戦術と哲学】

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  • 『ユルゲン・クロップ』は面白いの?
  • どんな本なの?

  

これらの疑問を解決します。

 

簡潔にまとめると、「”ユルゲン・クロップ”という人物を知ることができる」のが本書の特徴です。

今や世界的な名将として知られるクロップですが、彼にどのようなバッググラウンドがあるのか、何を考えているのか気になりませんか?

本書を読んだ後には、クロップが指揮する姿、展開するサッカーを観たくなること間違いなしです。

 

 

本記事では「『ユルゲン・クロップ』の書評・感想【情熱家の戦術と哲学】」について書いて行きます。

 

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『ユルゲン・クロップ』ってどんな本?

 

  • 著者:エルマー・ネーヴェリング
  • 訳者:大山雅也
  • 監修者:鈴木良平
  • 出版日:2019年10月25日

    

2019年12月現在、イングリッシュプレミアリーグのリヴァプールの監督としてチームを指揮するユルゲン・クロップ監督について書かれたのが本書。

”ユルゲン・クロップ”という人物を時系列で追っていく内容で、その流れで実際にあった客観的な事実をヒントとして、この情熱家のサッカーにおける戦術や哲学を紐解いていこうとします。

選手、クラブ、サポーターすべてに愛される名将の哲学」というサブタイトルにもあるように、サッカーの監督としての手腕にとどまらず、その人間性にもフォーカスして伝えられているのが本書の特徴です。

 

そもそもユルゲン・クロップって何者?

本書のテーマ中のテーマであるユルゲン・クロップという人物について。

 

  • 1967年6月16日、シュトゥットガルト生まれ
  • 選手時代にマインツで2部ブンデスリーガ325試合に出場
  • 2001年からマインツで監督業を開始
  • ドルトムント時代にブンデスリーガ優勝2回(10-11, 11-12)
  • リヴァプール時代にチャンピオンズリーグ優勝(18-19)

 

08-09シーズンから指揮を始めたドルトムント時代に、世界的なクラブであるバイエルンを退けてブンデスリーガを2年連続で制覇。12-13シーズンにはチャンピオンズリーグ決勝にコマを進めるも、バイエルンに敗れる。

15-16シーズンに途中就任したリヴァプールでは、17-18シーズンにチャンピオンズリーグ決勝に進むも、レアル・マドリーに敗れまたしても準優勝。翌18-19シーズンに再びチャンピオンズリーグ決勝の舞台へ。同国のトッテナム・ホットスパーを相手に勝利し、初の欧州制覇を成し遂げる。

 

欧州No. 1を決めるチャンピオンズリーグ決勝に3回も進出。はじめの2回は敗れてしまうものの、18-19シーズンに初優勝を成し遂げたことで、改めて名将の仲間入りを果たしたのがユルゲン・クロップという人物です。

 

今でこそクロップの名は広く知られていますが、その昔はどうだったのか。

確かな実績の裏にはどのような過去・エピソードがあったのか、そういったことを知ることができるのが『ユルゲン・クロップ』という書の醍醐味となっています。

 

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『ユルゲン・クロップ』の書評・感想

 

本書を読んでみて、特に印象的だった部分などを振り返りながら書評・感想をお伝えしようと思います。

 

成功だらけの監督ではない

クロップ監督は、ここ10年で成し遂げたドルトムント時代のブンデスリーガ2連覇やリヴァプールでのチャンピオンズリーグ制覇が注目され、今や名将の1人として知られています。

 

しかし、監督業をスタートしたマインツ時代は、2部ブンデスリーガから1部への昇格に失敗するなど、ある種の挫折を味わっているのも事実です。

また、それ以前より世間に注目されるようになってからも、チャンピオンズリーグ決勝で2度敗退するなどの悔しい経験もしてきました。

現在は世界から「名将」と謳われているクロップですが、やはり成功が伴わない下積み時代を過ごしていたことを抜きにして、今のクロップを語ることはできないでしょう。

 

成功者の裏側には、辛く悔しい経験やエピソードが必ずと言っていいほど潜んでいます。

クロップは成功だらけの監督ではないということが、良くわかる一冊です。

 

攻撃よりもまず守備構築

クロップが指揮するチームの試合を観ると、「とにかく激しい」とか「かなり攻撃的」と捉える場合が多いと思います。

実際に撃ち合い(得点も失点も多い)の試合も少なくないためか、「クロップは守備よりも攻撃を重要視する」と考える人が多そうなイメージです。

 

しかし、クロップはトレーニングの出発点を守備構築としています。

守備戦術は選手個人の技術に左右されにくいため、決まり事を徹底させることで格上とされる相手に対しても最大限に苦しめることができるとクロップは言っています。

 

単に「情熱家」や「モチベーター」と表現されることのあるクロップですが、その根本には「戦術家」としての一面が前提にあるのだと考えさせられます。

 

クロップのビジョンは「自分がいる場所を少し良くすること」

クロップは「自分がいる場所を少し良くすること」というビジョンを持っており、それが基本姿勢として行動の根本に備わっています。

 

「監督としてチームを良くしたい。」

一見すると、かなり曖昧でアバウトな表現のように思えますが、これが本質なのです。

その上に、戦術を駆使してチームを勝たせること、情熱と愛を持って選手や周りの人と関わることといった考えが存在していると理解することができます。

 

クロップのこのような基本姿勢が全ての行動を支えているとすると、決して派手でも複雑でもない、シンプルでわかりやすい信念を持つことの大切さを思い知らされます。

 

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『ユルゲン・クロップ』まとめ

本記事では「『ユルゲン・クロップ』の書評・感想【情熱家の戦術と哲学】」について書きました。

今や世界的な名将として知られる存在になったユルゲン・クロップの、1人の監督・人間としての哲学や信念がよくわかる一冊でした。

本書を読んだ後は、クロップが指揮するチームの試合を観たくなること間違いなしです。

 

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